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2017年12月26日 (火)

JR東海の国鉄色 キハ40(中)

 2016年3月に廃車となって、ミャンマーに送られるはずだったJR東海のキハ11とキハ40系15両は、なぜ、いまも金城ふ頭に留まっているのでしょうか?

 実は、その前にミャンマーに輸出された車両18両が、陸揚げされた港のティラワに今も留められたままになっているのです。

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 到着から2年近くも放置され、見るも無惨な状態となっているキハ11 109。この後ろに14両の車両が連なっています。

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 その中にはキハ48 6502と思われる国鉄色の車両も含まれています。

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 駅寄りの側線には、なぜかキハ11が3両。

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 台車は仮台車になっています。

 留置された様子はGoogle Earthで見ることができます。

Photo

 これら車両の番号は、以下の通りです。(一部推測を含む)

 ティラワ駅側線 キハ11 4+1+5(南より)

 保税側線 キハ11 109+キハ48 5518+キハ11 2+キハ11 107(または110)+キハ11 110(または107)+キハ48 6502(国鉄色)+キハ48 6816(?)+キハ40 3002(または3003)+キハ40 3306+キハ48 6501+キハ40 3003(または3002)+キハ40 3001+キハ40 5501+キハ40 3010+キハ48 5001(南より)

 これら車両は、2015年12月頃に廃車になり、翌年1月にミャンマーに輸送された車両かと思われます。

 どうしてこれら車両は、ミャンマーまで運ばれたものの、他の車両のように改造して、運行されないのでしょうか?それは、通関上のトラブルなどで、これら車両の引き取りをミャンマー国鉄が拒否しているから、と伝えられています。

 ミャンマーへのJR車両の譲渡は、ODAのような国が絡んだ援助では無く、純粋な商取引だそうです。間に商社がかんで、JRとミャンマー国鉄(過去には名鉄や第三セクターの気動車もありました)の間を取り持ち、これら廃車車両をミャンマー国鉄に売却しているといいます。しかし、2015年11月に行われた総選挙で、アウン・サン・スー・チー議長が率いるNDLが大勝し、2016年3月にそれまでの軍事政権にかわる新政権が発足したことから、それまで軍事政権が決めた施策はことごとく破棄されることになりました。これら車両は、2016年1月頃にミャンマーに輸送されたと思われますが、体制変更のあおりをうけ、通関上の問題を理由にミャンマー国鉄が受け取りを拒否したのでは無いか、と想像されます。

 ミャンマー国鉄における日本の車両は、ヤンゴンの環状線他、ミャンマー各地の列車で使用されています。しかし、中国からの援助でミャンマー国鉄に新しい車両が導入されたり、環状線には電気式のディーゼルカー導入の計画があったりします。こうした昨今の状況からみると、これら車両を再生して使用する、ということは状況的に厳しくなっているのかもしれません。ティラワ港のこれら車両も、このまま朽ち果ててしまうかもしれません。そうなると、金城ふ頭に残る車両も今後どうなるのでしょうか?

 ところで、ヤンゴンの南にあるティラワ港一体は経済特区に指定され、体制変更にともない急激な近代化が進みつつあるミャンマーの象徴的な地域として、日本企業も進出しています。

 ティラワ港への路線は、Toe Gyaung Kalay(トーチャンカレー)~Thilawa(ティラワ)間で26.6kmの距離があります。開業は2003年で、1993年に中国の援助でバゴー川を渡る3kmの長大な鉄橋の完成を経て、ヤンゴンとの間が結ばれました。しかし、運行は朝夕わずか2往復だけで、DLが3両ほどの客車を牽引しているだけです。上の航空写真をよーく見てもらいたいですが、なんと駅舎はあるものの、そこに至る道路は無く、道路からは線路を跨いで列車に乗るしかありません。そのような状態では、せっかくの経済特区といっても鉄道はまったくといってよいほど寄与しておらず、地元の人がわずかに利用するだけの路線となっています。

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 これは、その経済特区内をティラワ終点に向けて走る旅客列車。経済特区といても、まだ、開発はこれからです。

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 せっかくの客車列車なので、ヤンゴンに戻る列車はしっかりと狙ってみました。

 撮影場所は東大学支線との分岐駅であるOhkposuで、こうやってみると、池の横で公園の一角にある美しい場所のように見えますが・・・・

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 撮影しているのは、こんな場所だったりします。闖入者にカメラが珍しい子ども達が寄ってきて、撮影にも一苦労でした。(駅長)

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コメント

せっかくの貴重なキハ群を、「なんという姿に!」と思っていたら、こうした事情が背景にあったのですね。(上)の項にもありましたが、Google Earthにこれらの車両が写っているとはまったく思いもしませんでした。お役御免の車両が解体されるのもしのびないですが、あてもなくほったらかしにされる姿を見るのも残念でなりません。一度は廃車扱いとなった車両なのでやむを得ませんが、せめてツートン色だけでも復活させてもらえないのだろうか、という個人的感情が高ぶっています。(出札掛)

投稿: 出札掛 | 2017年12月26日 (火) 18時39分

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