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2017年8月15日 (火)

【祝100万アクセス】 蒸気機関車の始まり

 気がつけば、アクセス数のカウンターが100万の大台を超えて、7桁になっていた。このブログが始まったのは2010年の4月だったけれど、2013年1月にプロバイダーを変更している。現在のカウンターはその時以来のアクセス数を示しているのかな?となると、4年半で100万回見ていただいたことになる。多くの方にご覧いただいていることに、まずもって感謝申し上げます。これからもメンバー一同、頑張って皆様に見ていただける写真を載せていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願いいたします。

 と、いうことで、今回は100万アクセス記念のスペシャルバージョン?蒸気機関車の始まり」という大ネタ(笑)である。

 蒸気機関車の運行が、いつ、始まったか、あるいは誰が発明したか、ということについて、興味があるかどうかわからないけれど、蒸気機関車は英国で発明され、その設計者としてジョージ・スチーブンソンという名前とか、ロコモーションやロケットという機関車の名前くらいは聞いたことがあるかもしれない。こうした話は、現代ではもはや伝説の話かと思われる方も多いだろうが、こうした歴史的な機関車の本物が今も残っていて、さらにはそのレプリカが動いていて乗ることもできる、と聞くと、ちょっとビックリする方も多いだろう。

 そうした機関車を見に行ってみた。現在残るもっとも古い機関車は、実に1812年製。今からなんと200年も前だ。そんな機関車の現物が、ちゃんと残っているのである。

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 これが、現在残っている世界で最も古い蒸気機関車の実物。パッフィング・ビリーという名で、ロンドンにある英国科学博物館に展示してある。ボイラーの横に垂直のシリンダーがあり、 そこから伸びるピストンロッドが上下に動いてクランクシャフトを動かし、車輪に回転を伝える仕組みである。最初期の蒸気機関車は、こうした仕組みで動いており、1825年に蒸気機関車を使った初の公共鉄道として開業したストックトン&ダーリントン鉄道におけるロコモーション号もこの形を受け継いでいる。

 ロコモーション号をつくったのがジョージ・スチーブンソン。1804年に軌道上を走る蒸気機関車を発明したリチャード・トレビシックが「蒸気機関車の父」と呼ばれるのに対して、「鉄道の父」と呼ばれる。ただ、この時点では、機関車についてはすでに開発された技術の延長だったようだ。 

 ロコモーション号は、今から30年近く前に名古屋で開催された世界デザイン博覧会で運転されたので、ご記憶の方もあるかもしれない。この写真は、前にご紹介したことがある。

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 ところでこうした機関車がどこで使われたかというと、炭鉱からの石炭の輸送が目的であった。
ストックトン&ダーリントン鉄道というのも、名前は有名だが、どこにあるのか知っている人は少ないのではないか。実はイングランドの北部の丘陵地帯にある。

 その鉄道の工場があったシルドンというところに、このロコモーション号の本物が置いてある。数多くの蒸気機関車を展示し、世界最大規模の鉄道博物館として知られるヨークの鉄道博物館の分館である。ただ、この場所は幹線である東海岸線のダーリントンから15kmほど山側にはいった場所にあり、ちょっと行きづらい場所なので、残念ながら、まだ訪れる機会は無い。

 ロコモーション号の本物を見るのは今後の課題であるが、レプリカがニューカッスルの南にある野外博物館のビーミッシュにあるというので訪れてみた。ここには、現在残る世界一古い蒸気機関車であるパッフィング・ビリーのレプリカもある。

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 これは、博物館にあるパッフィング・ビリーのレプリカ。残念ながら、訪れた時には動いていなかった。また、ロコモーションのレプリカの姿はなかった。どこかに貸しだしているのかもしれない。

 著名機のレプリカの動く様子を見ることはできなかったが、同時期の蒸気機関車は見ることができた。スチーム・エレファントという名の付いた機関車で、パッフィング・ビリーより少し後の1814~15年頃の製造という。

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 長く伸びた煙突が、いかにも象の鼻のようだ。

 ビーミッシュは明治村のような野外博物館で、園内は1820年代の町、1900年代の町、1940年代の農村など、いくつかのゾーンに分かれ、それらの町を路面電車が結んでいる。

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 また、鉄道駅もあり、蒸機列車への乗車もできる。

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 博物館というものの、周辺の情景も完璧に再現されており、なんとも雰囲気が良い。鉄道関係のアトラクションが多いので、鉄道ファンにも魅力ある施設である。

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 2階建て電車とであう古典的な自転車。こんなシーンが展開されているのだから、たまらない。

 さて、肝心のスチーム・エレファント。1820年代のPockerley Wagonwayと名付けられた場所に車庫と線路があり、100mほどの区間を往復している。

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 編成はこんな感じで、客車が玩具っぽいが、実際にこんな車両で運行されていたのかもしれない。

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 ビーミッシュはこれくらいにして、次はロケット号である。蒸気機関車の歴史に名を残す有名な機関車であるが、こちらも、その本物がロンドンの科学博物館に展示されている。

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 世界最初の旅客輸送鉄道として1830年にリバプール&マンチェスター鉄道が開業するにあたり、列車牽引の方法としてケーブルカーのようなシステムか、あるいは蒸気機関車を使用するかを選ぶことになった。そこで蒸気機関車の性能試験を兼ねた競争を前年の10月にレインヒルで行い、ここで優勝した機関車がロケット号である。ロケット号の特徴は、シリンダーを水平に近い角度にして速度を高めたことで、いわばその後の蒸気機関車の基礎をつくったことになる。設計者は、ロコモーション号をつくったジョージ・スチーブンソンとその息子のロバートであった。

 さすがに歴史の残る名機だけあって、先のヨークの博物館には当時のレプリカが展示してある。

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 この機関車は、写真等でご覧になった方も多いかもしれない。この後、蒸気機関車は、近代的な交通システムとして急速に発達していくのである。

 ロンドンの科学博物館に残るロケットは、その後、入れ換え用としてシリンダーの角度などが改造された晩年の姿である。それにしても、こうした歴史に残る蒸気機関車の本物がちゃんと残り、展示されているのだから、英国というのは凄い国であることを痛感せざるを得ない。(駅長)

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コメント

日本だと蒸機の博物館的なものは梅小路が精一杯といった感じでしょうが、さすが鉄道発祥の国だけあって気合の入り方が違いますね。鉄道創世記の機関車がレプリカだけでなく実物まで残っているというのは驚きです。文化や国民性の違いと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、産業遺産を後世に伝えようとする姿勢は見習わなければいけないと思います。(電車運転士)

投稿: 電車運転士 | 2017年8月16日 (水) 11時03分

やはりこのあたりになるとレベルの違いを感じますね。英国にも駅長様にも。私自身もリタイヤしてからは歴史の重みを感じている一方、本物を維持することの難しさを感じています。一人でできることなど微々たることですが、残る人生少しでもその一端を担いたいと改めて思い起こしました。(検査掛)

投稿: 検査掛 | 2017年8月16日 (水) 18時01分

 今回、ご紹介したのはビーミッシュ博物館のごく一部ですので、まだまだ見るべきところは数多くあります。電車にしても、蒸機にしても、稼働しているのは一部だけですので、それらを見ようと思うと複数回いかなければいけません。まあ、これは英国の保存鉄道はどこも同じですが。明治村と比較してみると、ビーミッシュは有名な建物は無い代わりに、生活感のある建物や展示が多いことでしょうか。実際に体験できる施設も沢山ありますし、商店は営業しています。また、特筆すべきは一回入場すると、1年間、何時でも入場できることです。これでどうやって採算をとっているか、そのあたりはよくわかりませんが、より生活に密着した野外展示館であることは確かなようです。(駅長)

投稿: 駅長 | 2017年8月16日 (水) 18時09分

機関車の原点、しかも実物を今でも目の当たりにできるとは驚きです。鉄道発祥の国というプライドが垣間見えますが、歴史的価値を後世まで語り継ぐには充実した施設も含めてこのような展示物が重要であることを実感します。国内でも、歴史的価値を多くの人に伝えられるよう、「ビーミッシュ博物館」のような“余裕”がほしいですね。(出札掛)

投稿: 出札掛 | 2017年8月16日 (水) 21時48分

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