先の記事で、今から40年以上前の近鉄初詣列車を紹介した。その続きで、今年、2015年の近鉄の初詣列車である。しかし、出札掛さんのコメントにあるように、近鉄の初詣列車も一頃に比べれば華やかさがなくなり、撮影意欲が沸くような対象はほとんどない。
そうした中、唯一、撮ってみたい、と思わせるのが、南大阪線の開運号である。なかでもラビットカーゆかりのオレンジに塗装された車両は、昔ながらの開運号の大きな看板を掲げて運転されているようで、これは運行開始以来、是非とも撮影したいと思っていた。
この開運号の運転、ラビットカーの運用も含めて以前は近鉄からリリースが出されていたが、今年はいくら見ても出されている気配がない。塗装変更から何年も経ったためだろうか。おそらくラビットカー塗装車が開運号に充当されることは間違いないと思われるが、万一、スカになると面白くない。そこで、元旦の運行状況をネットで確かめてから出撃することにした。
天候と自分の予定とをにらんで、出撃は3日とする。南大阪線だけでは勿体ないので、低床車の堺トラムが運行開始後、住吉大社の初詣輸送を見ていない阪堺電軌を訪れることにした。便利なもので、現在、近鉄の特急券はネットで購入できる。もちろん、金券ショップで買うような割引はないが、南大阪線経由なら割引の乗車券は使えないので問題は無い。元旦の運行状況をネットで確認し、特急券をネットで手配して、今年初の鉄ちゃんに出撃である。わざわざ事前に特急券を買いに駅まで行く必要はなく、全部自宅でできてしまう。便利な時代になったものだ。
ラビットカー塗装の開運号をどこで狙うか迷ったが、ネットのガイドを参考にして、橿原神宮の手前で狙うことにした。結果論であるけれど、これはミスであった。参考写真として見る場所を間違えたのである。

今年最初のカットがこの開運号。駅長の写真にしては珍しく、周辺に余裕のないカツカツのアングルになってしまったが、これは余計なものをカットしたため。少し映り込んでいるが、電車の後ろには道路があり、踏切で停まったクルマが入ってしまうし、場所によっては踏切も映り込んでしまう。架線柱の影も煩いし、正面も満足に光が当たっていない。ガイドでは踏切から写すことを推奨しているが、そこからでは木の影が車両にかかってしまう。
では、南大阪線でどこが撮影に良いかと言えば、車上から見た範囲では橿原神宮西口と坊城の間、そして二上神社口の前後である。と、ここまで書いて、このブログでも南大阪線の開運号を撮影した記事があったことを思いだした。そう、昨年お正月に泊まりで撮影に行かれた出札掛さんの記事である。この記事には、ちゃんと橿原神宮の写真も二上神社口の写真も載っている。記事があったのを失念していたのは、まさに歳のせいだろう。お恥ずかしい次第である(^_^;)。出札掛さん、ごめんなさい。
事前に、この記事で確認しておけば、撮影地の選択を誤らなくてもすんだのに・・・・やはり頼りになるのは、誰が書いたか分からないHPよりも、このブログの記事である事を確認することになった。
http://b1hanabusa.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/index.html
さて、住吉大社輸送の様子は、2日に出撃された電車運転士さんから報告されているので、こちらでは開運号の撮影(+橿原神宮のお参り)でどのように運が開けたか、をご紹介したい。
御利益 その1

最初の写真の戻りの開運号。晴れると側面が陰ってしまうが、運良く曇ってくれた。
御利益 その2

開運号に続き、駅の手前で撮った南大阪線の16000系特急。実にタイミングの良い場所で並んでくれた。
御利益 その3

阿部野橋について、あべのハルカスをバックに撮影しようと思ったら、ちょうど堺トラムと2両しか動いていない161形が続行でやってきた。
御利益 その4

住吉鳥居前に着いて、住吉交差点を走る電車と停車中の電車をからめて撮ろうと思っていたら、カメラを構えているすぐ前で、晴れ着姿のカップルが電車をバックに記念撮影を始めた。
御利益 その5

今回の一番の狙いは、朝だけの運行になった住吉公園へやってくる低床車の堺トラム。その続行で、2両しか動いていない161形の1両、164(マッサン電車)がやってきて、住吉公園のホームで並んだ。この2両の年の差は80年近くある。
御利益 その6

住吉公園で並んだ堺トラムとマッサン電車が、今度は住吉鳥居前で続行でやってきた。
と、ここまで書けば参拝の御利益があって良いことづくめに見られるが、実際にはちょっと違っている。御利益1の開運号は編成の一部が切れているし、御利益2の特急のすれ違いでは、カメラを逆方向に振って撮ったため、ピントがほんの少し、後ピンである。御利益3のあべのハルカスバックのカットでは、太陽が建物に反射して、一部が飛んでしまっている。ハルカスを入れて撮るなら、電車運転士さんが昨年撮影した松虫の方が良さそうだ。御利益6の堺トラムとマッサン電車の続行では、実はこの反対側にもう1両の161形162が迫っていて、目の前で並んでしまい撮れなかった。場所の選択を間違えなければ、堺トラムと161形2両という素晴らしい写真が撮れたのだが・・・・もっとも同業者がたくさんいたので、場所が良くてもうまく撮れたかどうかの保障はない。
もうひとつ、おまけがある。住吉大社から難波へは南海本線で戻ったが、帰りのアーバンまでは時間があったので、途中でラピートでも撮ろうかと思ったものの、面倒になってやめてしまった。難波について、撮影できたラピートを見ると、なんとピーチカラーの特別塗装車であった。
要するに、多少はツキがあるにしても、その条件をフルに活かして撮影ができていないのである。(>_<) 腕の問題?あるいは半ツキ? どうなんだろう。
さて、今年のこれからの撮影はどうなるのか?開運号を今年最初の被写体に選んで、運が開けてツキがあるのだろうか?仮にツキがあるとしたら、それを活かせるのだろうか?その結果は360日後に判明する。(駅長)
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